マラソンが私に教えてくれたこと、それは何事もチャレンジすることに遅すぎることはないということでした。
始まりは会社の福利厚生で、ジムが安く使えることを知ったことがきっかけでした。なんとなくランニングマシーンに乗って走り始め、週1回通うようになりました。そのうち自分の足に合ったシューズを選び走ると、前より早く走れることが快感になり、ランニングの楽しさにのめり込んで行きました。
最初は3ヶ月の予定でジムを辞めるつもりでしたが、走り続けていくうちに辞めるのが惜しくなり、続けることにしました。走ることでストレスが解消されていると実感したのもこの頃からでした。そして軽い気持ちで東京マラソンに応募したところ、運良く当選し、フルマラソンの完走という目標を得て、10キロ、ハーフと大会に参加することで、少しずつ距離を伸ばしていきました。
東京マラソン1ヶ月前の試走で、左足首のアキレス腱を右膝を痛め、完走に失敗しました。初めて挫折を経験し、準備の大切さを痛感しました。そこから大会までは完治させることに専念するため一切のランニングを止め、必死にリハビリをして本番を迎えました。
当日の朝は、自分が思っていた以上に落ち着いて準備ができました。そしてスタート地点である新宿に向かい、レースが始まるのを待ちました。そして走り始めました。目の前を走るランナーの多さは想像以上でしたが、最後まで自分のペースを守って走ることができました。途中、試走で痛めた左足首が痛くなり「リタイヤ」という文字が頭を横切りました。そんな時、力になったのは、同じコースを走っているランナーたちの姿でした。
沿道で応援してくれた家族や友人、アメやチョコ、またアイシングスプレーを差し出してくれた人、スポーツドリンクや給食を提供してくれたボランティアスタッフ、あなた方がいなければ、私は完走できませんでした。そしてこのような、素晴らしい場を設けてくださった大会関係者、これらすべてのみなさまに心から感謝しています。ありがとうございました。